2009.11.04 Wed ハルヒ「何よ、今日は誰も来ないの?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 03:42:46.99 ID:r+sNcO+P0
ハルヒ「つまんないわね……せっかく今日もみくるちゃんで遊ぼうと思ったのに」
ハルヒ「キョンどころか有希すら部室に来てないなんて、まったく」
ハルヒ「最近たるんでるのよ!明日は緊急ミーティングでもしようかしら」
ハルヒ「……」
しーん
ハルヒ「……暇ね」
ハルヒ「部室にあたしひとり、か……」
ハルヒ「……」
ハルヒ「あー……ゴホン」
ハルヒ「かむんとふにゃん♪ふにゃん♪ふにゃんにゃふにゃんにゃにゃん♪」」
ハルヒ「かむんとふにゃん♪ふにゃん♪ふにゃんにゃにゃん♪」
キョン「……」
ハルヒ「かむんとふにゃ……ん?」
キョン「……」
ハルヒ「あ……あ……」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 03:47:24.03 ID:r+sNcO+P0
ハルヒ「あ、あ、あ!あんたいつからいたのよ!」
キョン「今さっきだ」
ハルヒ「今の……見たの?」
キョン「何のことだ?」
ハルヒ「いや、その……見てないならいいんだけど」
ハルヒ「だ、大体あんた遅いのよ!あたしと同じクラスなんだから、こんなに遅れるのはおかしいでしょ!」
キョン「いいかハルヒ、世の中には掃除当番ってものがあるんだ」
ハルヒ「まったく……本来なら罰金よ、罰金」
キョン「ふにゃんふにゃん」
ハルヒ「!?」
キョン「おっと、すまんすまん。言い間違えた」
ハルヒ「あ、あんたね!」
キョン「思わず『噛ん』じまったよ、ははは」
ハルヒ「……見たのね」
キョン「はっはっは」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 03:57:43.14 ID:r+sNcO+P0
ハルヒ「あ、あんただってくだらない独り言くらい言うことあるでしょ!」
キョン「あんなキレのあるダンスをしながら独り言を言うことはあまりないかな」
ハルヒ「う、うるさい!」
ハルヒ「大体ノックもせずに部屋に入るのがおかしいのよ!」
キョン「お前が言うか、それを」
ハルヒ「いい、あんた今後一切このことであたしをからかったりしたら……」
キョン「ほら、最近の携帯ってすごいよな。こんなにキレイに撮れてるぞ」
ハルヒ「う、うわあああああああああああああああ」
キョン「かむんとふにゃんふにゃん」
ハルヒ「やめてったら!」
キョン「これクラスのやつに見せたらウケるだろうな」
ハルヒ「……!?」
キョン「もしかしたらあの長門だって笑うかもしれんぞ」
ハルヒ「え?や、ちょ、ちょっと……やめなさいよ……」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:05:53.04 ID:r+sNcO+P0
キョン「早速長門を探して来よう」
ハルヒ「ま、待ちなさいってば!あんたそんなことしたら死刑よ!」
キョン「長門の笑顔を見た後なら、死んでも構わん」
ハルヒ「わ!こら!ダメだってば!」
キョン「ええい、放さんかい!」
ハルヒ「いいからはやく消しなさいよその動画……うー!」
キョン「はっはっは、いくらお前がピョンピョン跳ねたって俺の携帯には届かんぞ」
ハルヒ「ぐぐぐ……ちょっと私より背が高いからって調子乗るんじゃないわよ!」
キョン「お?俺にそんな口聞いていいのか?」
ハルヒ「な、なによ……」
キョン「俺は別にこの動画を今すぐメールで片っ端からばら撒くこともできるんだぜ」
ハルヒ「!!」
キョン「はっはっは」
ハルヒ「うう……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:10:34.54 ID:r+sNcO+P0
キョン「まあ落ち着けよ、俺だって鬼じゃないさ」
ハルヒ「……」
キョン「ただ、誠意くらいは見せてもらわないとな」
ハルヒ「せ、誠意?」
キョン「土下座しろとまでは言わん、だが、せめて「黙っていてくださいお願いします」くらいは言わないとな」
ハルヒ「あ、あんたごときに、なんであたしがそんな下手にでないといけないのよ!」
キョン「お前がふにゃんふにゃんしたからだろ」
ハルヒ「ぐぐ……」
キョン「どうする?俺としてはどっちでも面白いからいいんだが」
ハルヒ「……わ、わかったわよ」
キョン「ふむ」
ハルヒ「そ、その……黙っててください」
キョン「お願いしますは?」
ハルヒ「お、お、……うう、お願い……します」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:16:25.53 ID:r+sNcO+P0
キョン「はっはっは、愉快愉快」
ハルヒ「こんな屈辱初めてだわ……覚えておきなさいよ」
キョン「ああ、忘れないように動画は残しておかないとな」
ハルヒ「な!は、話が違うわよ!」
キョン「お前は黙っててくださいって言っただろ。別に他人には見せないさ」
ハルヒ「で、でも!」
キョン「大体ここでデータを消したら、俺が血祭りにあげられるのは目に見えてるだろ。保険だよ、保険」
ハルヒ「あんたもバカなりに頭を使うのね」
キョン「ん?誰がバカだって?」
ハルヒ「……な、なんでもない」
キョン「そうそう。ほとぼりが冷めるまで不用な発言は避けたほうが身のためだ」
ハルヒ「一生の不覚ね……ぐぐ」
キョン「深く不覚、なんつって」
ハルヒ「……」
キョン「いや、なんでもない」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:26:29.37 ID:r+sNcO+P0
みくる「すいません、おくれましたぁ~」
長門「……」
古泉「おや、みなさん集まってますね」
キョン「おお、ぞくぞくと人が」
ハルヒ「……」
~~~
ハルヒ「……」
みくる「お、お茶です……」
ハルヒ「……」
みくる「あ、あはは……」
みくる「(どうしちゃったんですか、今日の涼宮さんなんだか怖いです……)」
古泉「(ただならぬ雰囲気がありますね……今日は僕も忙しくなりそうです)」
キョン「……あー、ハルヒ。ちょっと小腹が空いたから購買でパン買ってきてくれよ」
古泉「!?」
ハルヒ「……あ?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:30:33.57 ID:r+sNcO+P0
古泉「(き、気でも触れましたか!?)」
キョン「なんだよ、青い顔して」
古泉「(こんな日にわざわざ涼宮さんの神経を逆撫でしてどうするんです!僕を過労死させるつもりですか!)」
キョン「……それはそれで楽しそうだな」
古泉「……」
キョン「まあまあ、見てろよ」
ハルヒ「……」
キョン「おい、ハルヒ。パン食いたいなあ」
ハルヒ「……自分で買ってきなさいよ」
古泉「(もうやめて!)」
キョン「……ふにゃんふにゃん」
ハルヒ「!?」
キョン「はっはっは」
ハルヒ「わ、わかったわよ!買ってくればいいんでしょ!」
古泉「……!?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:40:19.23 ID:r+sNcO+P0
ハルヒ「まったく……」
バタン
古泉「……」
キョン「ふぁーあ」
古泉「な、なんだったんですか、今の」
キョン「ん?あれか?まあ、いわゆる魔法の言葉みたいなもんだな」
みくる「涼宮さんが他人のパンを買いに行くなんて……」
長門「……アメージング」
キョン「宇宙人に未来人、超能力者がいるんだから、魔法使いがいたって悪くないだろう?」
古泉「それ、本気で言ってます?」
キョン「まさか」
みくる「何がなんだかよくわかりません……」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:46:11.63 ID:r+sNcO+P0
キョン「それにしてもハルヒのやつ遅いな」
みくる「怒ってそのまま帰ったとか……」
キョン「ふむ、あるかもしれませんね」
古泉「ちょっと、勘弁してくださいよ」
キョン「ちょっとからかいすぎたかな……後でそれとなく謝っておくか」
ガチャ
ハルヒ「はーあ、疲れた……」
長門「!」
キョン「おお、遅かったな」
ハルヒ「あのね!もう購買閉まってたわよ!当たり前だけどね!」
キョン「え、ああ、そんな時間か、もう」
ハルヒ「わざわざコンビニまで買いに行く方の身にもなってみなさいよ!」
キョン「え!?」
ハルヒ「まったく、坂を降りて上って、冗談じゃないわよ!」
キョン「な、何もそこまでしなくても……」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 04:55:13.86 ID:r+sNcO+P0
ハルヒ「あんたが食べたいって言ったんでしょ!」
キョン「あ、ああ……ありがとな」
ハルヒ「……はー、みくるちゃん!お茶!」
みくる「は、はひっ!?ただ今!」
キョン「(しかしそこまでするとは……よっぽど他人に見られたくなかったんだな、あの動画)」
古泉「明日は雪でも降るんでしょうか」
キョン「台風なら来るみたいだがな」
~下校時刻~
長門「……そろそろ帰る」
みくる「私も今日は、これで」
古泉「それではみなさん、また明日」
キョン「んー……さて、俺も帰るかな」
ハルヒ「あ、ちょっと待ちなさいよ。あたしももう鍵閉めて帰るから」
キョン「ん?ああ、構わんが」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 05:05:25.59 ID:r+sNcO+P0
~帰路~
キョン「……なあ、ハルヒ」
ハルヒ「なによ」
キョン「今日は悪かったな、わざわざパン買いに行かせて」
ハルヒ「ほんと冗談じゃないわよ、まったく!」
キョン「ちょっとやりすぎたよ、まさか下まで買いに行くとは思ってなかったもんでな」
ハルヒ「あたしがここまでしてるんだから、誰かにバラしたらあんたその時は楽に死ねると思わないことね」
キョン「その恐ろしい顔をやめてくれ、夢に出てきそうだ」
ハルヒ「はーあ、あたしとしたことが、とんだ失態だわ」
キョン「そんなに恥ずかしいもんかね、あれ」
ハルヒ「当たり前でしょ!」
キョン「個人的にはほほえましい光景だと思うんだがな」
ハルヒ「え?」
キョン「人間味があっていいじゃないか。周りに誰もいないと、ちょっとふざけてみたくなるもんさ」
ハルヒ「……?……変なこと言うわね」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 05:13:00.88 ID:r+sNcO+P0
キョン「なんだか今日は、改めてお前も普通の人間なんだな、と再確認できた気がするよ」
ハルヒ「あんたどっかで頭でも打ったの?」
キョン「いや、最近どうも非現実的な日常を送りすぎている気がしてな。なんだか少しホッとしたんだ」
ハルヒ「……ワケわかんない」
キョン「ま、こっちの話さ。とりあえず、この動画は少しこっちで保管させてもらうぞ」
ハルヒ「誰かに漏らしたらタダじゃおかないわよ」
キョン「そんなにマジにならなくても……コレみたら、みんな今よりお前のこと好きになると思うぞ」
ハルヒ「笑えない冗談ね」
キョン「そうかねえ……俺はかわいいと思うんだけどなあ、これ」
ハルヒ「……え?」
キョン「まあ、お前がそこまで嫌がるなら仕方ない。別に悪用はせんよ、護身用だからな」
ハルヒ「……あ、あんたさっきなんて」
キョン「お、じゃあ俺こっちだから、また明日な」
ハルヒ「あ、ちょ、ちょっと!待ちなさいって……行っちゃった」
ハルヒ「……」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 19:38:31.13 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「何よ、今日は誰も来ないの?」
ハルヒ「かそっかそじゃない…
保守してくれてる人、ありがと…
でも…私ってもう魅力ないのかしら…使い古し…?
いや、まだ処女よ…
お願い皆帰って来て……」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 19:42:40.98 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「帰ってきてよー、何しても良いから…エッチな事しても良いから…
どんな事も一生懸命演じるから…
ねぇ…お願い…
寂しいよ…昔は皆、私で色々してくれたじゃない…」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 19:50:28.95 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「お願い…有希が脱ぐから…ほら、有希脱いで…」
長門「ヌギヌギ」パサッ
長門「脱いだ…」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 19:55:49.77 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「ほら、有希見てる人にもっと媚びて…あなたは稼ぎ頭なんだから…」
長門「…」クッパークパ
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:05:40.61 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「有希が脱いだのに、全然誰も来ないじゃない!この役立たず無口女!」バシッバシッ
長門「ううっ…ごめんなさい…叩かないで…」
ハルヒ「うるさい!」ギュゥ
長門「抓らないで」ポロポロ
ハルヒ「泣くな」ガコッ
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:11:10.11 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「誰も来ないと有希にもっと酷いことしますよ~」
長門「いや…皆帰って来て…」
ハルヒ「もうお前のせいだ!」バキッ
長門「木刀はやめ…」
ハルヒ「うりゃ…」グギュゥ
長門「ペンチは駄目…乳首が…」ポロポロ
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:17:57.23 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「そうよ>>1よ!何してるのよ!
早く書きなさいよ!
書く気ないなら無いって言いなさいよ!」
有希「早く帰って来て…」
ハルヒ「うるさい!無口!」ギギッ
有希「ヤスリはいや…皮膚が…」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:23:37.87 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「どうせ、あたしはキチガイビッチって世の中の認識よ!
だから有希にもっと酷いことするわ」
長門「…」ブルブル
ハルヒ「良いわねぇ…恐怖に震える有希…ゾクゾクするわ」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:45:12.82 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「どうなのよ>>1早く来ないと皆の有希が大変な事になるわよ!」
長門「助けて…」
ハルヒ「うるさい!」グイッブチブチ
長門「髪の毛…」
ハルヒ「食べなさい!」
長門「いや…」フルフル
ハルヒ「あんたのなんだから責任持ちなさい!」グイ
長門「うえっ…」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 20:52:00.33 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「あら?何だか皆戻って来たみたいね!
仕方ないわ、有希への虐待は待ったげる。
そのかわりちゃんと保守しなさいよ」ビシッ
長門「…みんな…ありがとう…」ポロポロ
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 21:36:06.03 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「だって有希虐めると批判がくるのよ!意味がわからない!ヒロインはあたしなのに!
でも、有希は縛って逃げないようにしてるから、何時でも虐めれるわ!
需要があるなら虐めるけど」
長門「た…す…け…て…」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 21:41:57.04 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「消えるわけないじゃないの!あたしはヒロイン補正がかかるのよ!
あら?爪楊枝があるわ!
あれ?ここに大きなタコ焼きがあるわ」ニヤニヤ
長門「いや…刺さないで…」
ハルヒ「中から赤いソースが…うわ、まずそう…残飯ね…」
長門「ううっ…酷い…」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 21:51:58.47 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「電話うざくて結構よ!
何?あんた、有希イジメられてるからって耳まで真っ赤よ!」
長門「ありがとうPC…」
ハルヒ「うざいわ有希」ボトボト
長門「シチューは反則…」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 21:54:52.20 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「寒いから美味しいでしょ」ボトボト
長門「熱い…いや…やめて…」
ハルヒ「口空けなさいよ!」グイッ
長門「うぎゃ…うえっ…ぐえっ…」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 21:58:46.92 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「美味しいでしょう!熱々のシチュー」ガバッ
長門「うぎゃーーーっ」
ハルヒ「誰も来ないからやりたい放題ね!」
長門「…」ビクビク
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:05:54.23 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「どうしようかしら?
このまま有希の虐待続ける?
それとも>>1が戻って来るまで待つ?
みんな決めてよ!」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:14:34.51 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「続ける方向で行くわ!
てか、有希好きの耳真っ赤にしてる人達の意見も聞きたいわね!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:25:43.13 ID:pxeLLCmIO
長門「酷い…私のファンは形だけ…」
ハルヒ「あらあら可愛そうね」ニヤニヤ
ハルヒ「涙が出てるわよ!はい、濡れタオル」
長門「うえっ…苦しい…臭い…」
ハルヒ「ごめんね…牛乳雑巾だったわ」ケタケタ
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:38:43.79 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「あらあらキョンが助けに来るって思ってるのね!来ないわよキョン…
スレタイにあるでしょ、誰もこないって!
有希!罰よ!」
長門「いやいやいやいや…」フルフル
ハルヒ「喉渇いたでしょ?お茶入れてあげる」ニヤニヤ
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:43:39.63 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「うわーっ、やかんのお湯グラグラに煮立ってる、これを急須に入れて…」
長門「いや…むり…」
ハルヒ「煎れたてが美味しいのよ!口開けなさい!」
長門「んん」ググッ
ハルヒ「美味しいわよ」ジャーッ
長門「う、うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
ハルヒ「美味しいからって、そんなに喜ばなくていいわ」ニヤニヤ
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:50:21.70 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「古泉君が辞めるなんてありえないから、なんだかんだ言って古泉君はあたしに夢中なの!
消失読んでないのかしら」
長門「顔が…顔が…」
ハルヒ「急いで熱々のお茶飲むからよ!
仕方ないわね!これで冷やしなさい!」
長門「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 22:57:25.92 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「あらあらあたしが人殺しだなんて野蛮ね!
それに逆に刺されて死ぬなんてありえないじゃない!
困ったら鶴屋さんだすだなんて幼稚よ!幼稚!」
長門「が…が…だずげで…」
ハルヒ「ちゃんと冷やしてあげたじゃない!ドライアイスで!
何が不満なのよ!」
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:02:11.18 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「しかし遅いわね>>1
何やってるのかしら。
あたしが待ってるのに!
言っておくけど、これは乗っ取りじゃないからね!
保守よ!保守!
だからさっさと書きなさいよ!」
長門「ばや゛ぐじで…」
ハルヒ「ほら、有希もそう言ってるわよ!」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:07:13.20 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「>>155がどさくさに紛れて書いてくれるようだから、少し様子見るわ!
どうせすぐに飽きるんだろうけど
そう思うでしよ?有希」ニヤニヤ
長門「あ゛い゛…」
ハルヒ「止めたら止めたで、保守がてら有希で遊ぶから頑張ってね!」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:29:23.64 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「うわーっ…終ったわよ…考えてない証拠ね」
長門「そう…幼稚…」
ハルヒ「なんでも古泉君とこの機関と有希の力に頼る展開ってどうなの?」
長門「迷惑…」
ハルヒ「キャラ出過ぎなのも冷めるわよね。扱うほどの文章ないくせに出し過ぎて話し全然進まないSS多いわよね」
長門「大杉…」
ハルヒ「セリフだけなSSもどうなのよ?」
長門「脚本家気取り…」
ハルヒ「って事で、また有希を虐めるわ」ニャリ
長門「…」ガクガクブルブル
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:32:06.19 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「あら?まだ続いてる見たいね。様子見るわ」
長門「…」ホッ
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:42:56.84 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「きゃーっ!寝ると用事の逃避行よ!それにキラーパスだし、だったら書かなきゃ良いのに、これがゆとりなのね」
長門「そうこれがゆとり」
ハルヒ「どうしようかしら?
有希虐める?みんな決めて!
多分、>>1は帰って来ないような気がするけど」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:47:47.21 ID:pxeLLCmIO
長門「いや…イジメないで…」ガクガク
ハルヒ「あらあら脅えてるわこの子…」
長門「早く帰って来て…」ブルブル
ハルヒ「次はどうしましょうか?」ニヤニヤ
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:50:18.76 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「みんなどうして欲しいか教えて!」
長門「助けて…」
ハルヒ「あたしにはヒロイン補正があるから何でも出せるから!」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:54:41.73 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「無理ね!ヒロインはあたし!涼宮ハルヒよ!
有希は無口キャラだからイジメられる側よ!
はい!次の方!」
長門「酷い…」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/27(火) 23:58:58.99 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「>>179面接だから寝るんじゃないの?嘘つき!ただ飽きただけなんでしょ?
バッカじゃないの恥ずかしくないの?
あんたがやりなさいよ!見ててあげるから!」
長門「指は止めて…本が読めなくなる…」フルフル
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 00:03:56.62 ID:pxeLLCmIO
ハルヒ「もうみんな良いアイディアだしてよね!
あたしお風呂入ってくるから!
覗いちゃダメだからね!」
長門「私も…」
ハルヒ「あんたはバケツの雨水で洗いなさい!」
長門「ううっ…」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 00:47:34.85 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「あぁ、さっぱりした!
やっぱりお風呂は良いわね!命の洗濯よね!
あら、有希臭いわよ…腐った水の匂いがする…」
長門「あなたがバケツの水で洗えって…」
ハルヒ「うーわっ、真に受けてるよ…冷めるわ…ボウフラ浮いてる水で体洗えるなんて…どんだけ馬鹿なのよ…」
長門「ううっ…」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 01:01:11.09 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「ねえねえみんな!>>46で終ってるけど待つの?
そろそろ有希にとどめ刺したいんだけど…
それにあたしの方が書いてるんですけど」
長門「早く>>1帰ってきて…」
ハルヒ「うるさい」ジュッ
長門「タバコはやめて…顔はやめて…」ポロポロ
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 01:19:01.98 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「あら?もう誰も保守してくれないじゃない!
みんな気がついたのかしら、>>1が書かないって!」
長門「…」キラキラ
ハルヒ「有希安心しなさい!ちゃんととどめさしてあげるから!」
長門「…」フルフル
ハルヒ「とどめは爆竹よ!」
長門「!!」ガクガク
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 02:15:35.47 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「誰も見てないようだから、そろそろ有希にとどめ刺すかしら」
長門「…」ガクガク
ハルヒ「じゃあ、この三角木馬に乗りなさい」グイッ
長門「裂ける…痛い…」
ハルヒ「尖ってる部分はカミソリにしたから!」
長門「うぐっ…」
ハルヒ「良いわ!良いわよその表情!ゾクゾクするわ!」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 02:20:39.56 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「じゃあ、次はお尻の穴に爆竹を入れるわよ!本場の爆竹だから威力はキチガイよ!」グリグリ
長門「うぐっ…ぐえっ…」
ハルヒ「あらあら一杯入るわね!アナルで遊びすぎなんじゃない?」グリグリ
ハルヒ「耳の中にも入れるわよ!」グリグリ
長門「いや…やめ…」
ハルヒ「手にも握らせてガムテープでグルグルっと!」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 02:25:46.94 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「最後は口に一杯突っ込んでと♪」
長門「もご…ぐわ…」ポロポロ
ハルヒ「余った爆竹は体に巻き付けて!」
長門「…」フルフル
ハルヒ「あら?命ごい?ムリムリ!みんなの要望だから!」
長門「ンーン」フルフルポロポロ
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 02:31:42.74 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「じゃあね!有希!悪いのは>>1よ!それじゃあ点火するわよ!」シュボッ
ジーーーーッ
長門「んーんーん!!」ガクガクブルブルポロポロ
ハルヒ「あたしは帰るからバイバイ」バタン
バン!版!番!盤!伴!板!判!
長門「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ………」
シーン………………………
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 02:39:32.58 ID:Yy8woE/YO
キョン「うぃーす…」ガチャ
シーン
キョン「うわ!なんだこれ!焦げ臭い…
なんだよ…飛び散ってる肉片は…
な、長門…?」
長門「ЙЗЖψБφλΨΦЮ…」
キョン「気持ちわりー」
長門「…」
おしまい
残ってたら、次回『朝比奈みくるの調教』でお会いしましょう。
―保守終―
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 19:09:52.26 ID:Yy8woE/YO
ハルヒ「あら、まだ帰って来てないのね!じゃあ、またあたしの出番かしら?
みくるちゃん!お茶早く!」
みくる「はぁーい」ヨチヨチ
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 00:53:17.83 ID:qhmgSncyO
「……待って」
「行きます。キョンくん、目を瞑って」
「お願い! 待って! その人を、その人を連れていかないでよっ!!」
駆け寄ってくる気配がする。地面に半分埋まった視界の中に、逆さまの足が見えた。
「キョンくん、目を瞑って。でないと危険です」
「嫌だよっ! 行かないで! 行かないでキョンくん!!」
早く>>1こいよ
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/28(水) 21:05:04.35 ID:qhmgSncyO
>>1が来るまで鶴屋さんのSSを投下しるパクリだけど
「……待って」
254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:06:01.72 ID:qhmgSncyO
鶴屋さん。
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:34:45.10 ID:qhmgSncyO
「行きます。キョンくん、目を瞑って」
256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:37:40.30 ID:qhmgSncyO
「お願い! 待って! その人を、その人を連れていかないでよっ!!」
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:39:54.82 ID:qhmgSncyO
駆け寄ってくる気配がする。地面に半分埋まった視界の中に、逆さまの足が見えた。
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:43:33.43 ID:qhmgSncyO
「キョンくん、目を瞑って。でないと危険です」
「嫌だよっ! 行かないで! 行かないでキョンくん!!」
260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:47:59.19 ID:qhmgSncyO
夜が深くなるように、見えるものはもう無くなった。それでも俺は、目を瞑らない。
投げ出された手を伸ばした。
ごめんなさい、と朝比奈さんが零す。
伸ばした指先が何かに触れて、
「 」
本名で呼んでくれたのは、初めてだった。
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:49:56.11 ID:qhmgSncyO
>>259
いやなんかどうせ1こないなら超ゆっくりやろうかと
目を覚ませば、自分のベッドの上ならいい。
また妹に起こされ、悪い夢を見たとぶつくさ言いながら坂を上り、谷口や国木田と面白くも無い会話をして、鶴屋さんと部室で笑う。いつもの一日だ。
ろくな食べ物も無い国で、当たり前に食事する事を羨むように、俺はずっとそんな夢を見ていた気がする。
「キョンくん、起きて。起きて下さい」
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:51:17.66 ID:qhmgSncyO
現実が耳に迫り、とうとう俺は目を開けた。
自分の部屋の質素な天井ではなく、花粉症でも患ったかのように霞がかって茫洋とした春の空が視界一杯に広がっている。
頭の裏には、またしても小石が食い込んでいる。しかし草の濡れた感触はなく、そびえ立つ校舎を見れば、ここが北高の校庭であることが知れた。
264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 21:59:47.78 ID:qhmgSncyO
内容変更
「あの、待ちました?」
答える代わりに空になったグラスを振ってやる。ああ待ったさ。人を待つってのは新鮮ではあったがな。
向かい側の席に腰を下ろすツインテールの女子高生、朝比奈さん誘拐事件の実行犯である橘京子はその顔に申し訳なさそうな笑みを浮かべて、
「あたしから誘ったのにすいませんです。あ、アイスコーヒー一つ」
ウェイトレスを呼んで注文を済ませた彼女が俺に向き直った。朝比奈さん誘拐犯という先入観さえなければ普通の高校生同士、という扱いも出来たんだろうが……。
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:01:46.84 ID:qhmgSncyO
ともかく本題だ。佐々木のことで話だって?
「ええ。だけど…… 少しここでは話しにくいことなのです。手を貸してもらえますか?」
またか。つーか閉鎖空間に行くならわざわざ喫茶店に呼び出す必要は無いだろう。しかも向こうに行ってる間俺の意識は無いんだ。何かあったらどう
「って、おい! 勝手に……」
「大丈夫。目を閉じて」
橘京子に強引に手を取られ、仕方なしに目を瞑る――
「もう開けていいわ」
目を開いた時、既に世界は変わっていた。雑音一つ無いセピア調に彩られた世界。
266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:05:50.95 ID:qhmgSncyO
ここにいるのは俺と橘京子だけ、確かに他の奴に聞かれる心配は無いな。
「それにこっちの方が落ち着くし、時間の流れも向こうよりゆっくりだから」
「そうか。そいつはよかったな。じゃぁ聞かせてもらおう、佐々木のことで話ってのはなんだ?」
正直ここに長居はしたくない。ハルヒの閉鎖空間よりはマシだがそれでも特異な空間ってことには変わりないからな。 だが俺の問いに橘京子は答えず、少し黙り込んでから、
「……少し、歩きましょう」
すっくと立ち上がった。俺の質問は無視か。無視なのか。
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:07:31.27 ID:qhmgSncyO
俺にだって時間が無限にあるわけじゃない。ついでに現実世界の俺の体のことだって心配だ。どうして一日二十四時間以上活動しなきゃならん。
「閉鎖空間の案内なら間に合ってる。さっさと本題に移れ」
立ち上がった橘は少し悲しそうな顔をすると、渋々、といった感じで再び席に腰を下ろす。なんで超能力者にはこうも話の通じない奴が多いんだろうね。古泉は余計なことまで言い出すがこいつは何も言わないのか。困った奴だ。
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:09:05.13 ID:qhmgSncyO
だが橘京子は席に着いても中々話し出そうとはせず、「佐々木さんが……」「森さん怖……」「みんな協力してくれない……」とかぼやき始め、終いには、
「ほ、本当は話なんてないの! ただ、えーっと、その、キョ、キョンさんとお話できたらいいな、じゃなくて! 佐々木さんが『キョンは鈍いから印象に残るようなことをしてあげないと人の好意に気付かない』とか言うから…… その……」
その姿があまりにも健気で、このまま放っておくと空回りして自爆してしまいそうだったので、俺は仕方なく閉鎖空間で彼女と何時間か話した後、現実世界に戻った。
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:11:11.77 ID:qhmgSncyO
翌日。
「なぁキョン! お前もとうとうナンパの道に目覚めたのか!」
「何の話だ谷口。俺はお前のような誰彼構わずナンパして振られるような性癖は持ち合わせていないぞ」
谷口が朝っぱらから猛烈な勢いで絡んでくる。やめろ暑苦しい。野郎に集られてたまるか。
つーか、俺がいつ、どこでナンパなんてしたんだ。お前が期待しているようなことは何も無い。「嘘つけ。俺は見たぞ! 昨日キョンが俺の知らない女と喫茶店で――」
「ちょっと待て。お前の知らない女と俺が一緒にいるだけでナンパだって言うのか。それはいささか短絡的過ぎないか」
少し俺も虚を突かれて動揺していたんだろう。その時はまだ気付いていなかった。
――気付いてさえいれば谷口の口を世間には言えないような手段ででも塞いでいたのに。
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:13:28.79 ID:qhmgSncyO
「ねぇキョン、その話、あたしも興味あるんだけど」
ああそうさ、俺の後ろの席、SOS団団長涼宮ハルヒ。こいつが俺の後ろの席だということをすっかり忘れていた。
「あれは確実にただの友達って雰囲気じゃなかったな。二人で「わあああああ! なんでもない!! そんなことは無いぞハルヒ!!」
今の瞬間に机で殴ってでも谷口の口を塞いでおくべきだった。ハルヒは俺の後ろという地の利を最大限生かして俺を羽交い絞めにすると、
「さぁ谷口。続きを言いなさい」
後ろで鼻息荒く俺を締め上げるハルヒとまるで自慢するかのように言葉を発する谷口。全身の血が消え失せたような気がした。
「――二人で手を繋いで実に十分以上! ウェイトレスがコーヒー置いても無反応で二人の世界に入ってやがったんだ!」
俺は脳が酸欠になるのを感じつつ、どうやったら谷口の顎を粉砕できるか考えていた。
へいさくうかん 了
パクリ劇場
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:16:02.45 ID:qhmgSncyO
さて、続いての盗作投下
桜が仕事を終えたかのように一斉に散ってゆき、天候があたかも人の季節感を麻痺させようとしているのかと思うほど、春に似つかわしくない低い気温を叩き出したある日曜日。
珍しく我がSOS団団長であるハルヒによる不思議探索調査の収集が無かったので、俺のベッドで体を丸め体温を外界に逃さんとしながら惰眠を貪るシャミセンと共に、俺はとを理由に断った。
すると「ふーんだ!今度あたしがお菓子食べてても、キョン君にはあげないもんねー!」と言われたが、今までお前から菓子を貰った記憶は恐らく無く、寧ろ俺のを勝手に持ち出す姿の方が多いのは俺の記憶違いだろうか…?
などと考えながらいるといつの間にかコンビニに到着していた。
自動ドアを潜り、客が来たことを知らせる自室で一般学生の休日というものを味わっていた。
一時間ほど漫画を読んでいたが母親に「お酢が切れていたから買ってきて」と頼まれ、日頃あまり孝行をしていないので強く断れるはずもなく、程よく暖まった自室に名残を惜しみつつ俺はジャンパーを引っつかみコンビニへと向かった。
家を出る際に妹に「キョン君、お菓子買ってきてー」とお願いされたが夕飯が近いこ
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:18:05.52 ID:qhmgSncyO
独特の効果音と店内の暖房による暖かい空気を感じながら、カウンターにいるアルバイト定員であろう高校生らしき少女にふと目が行った。
その瞬間、俺は兎が逆立ちをしている所に立ち会ってしまった飼育委員のように呆然とし、同時に気を引き締めた。
俺が余程長く見ていたせいか少女の方も俺の視線に気付き、同じく驚愕の顔を表した。「え…?な、なんで?どうして…?」
困惑の表情を隠しきれない様子の橘京子は顔を少し赤らめながらオロオロと動揺しているようにも見えた。
「お前…何故こんな所にいる…?」
「ひぇ!?あ、え、えと…アルバイトです。私、此処でアルバイトをしてるんです」
バイト…?超能力者の間じゃアルバイトが流行りなのか?
「ち、違います!やっぱり…生活するにはお金が必要なんです。だから、こうやって…」
と、力無く俯き黙り込んでしまった。
これではまるで俺が定員に対し一方的にクレームを付けているような図になってしまっているので、俺はこれを直ちに修正することを再優先事項とし実行に移った。
この姿を見ていると始めに抱いていた疑念達は頭の隅っこで背中を見せながら固まってしまっていた。
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:21:58.72 ID:qhmgSncyO
俺は早急に目的の品を探し当てると、レジへと進み精算を求めた。
「これを頼む」
「は、はい。お酢…ですね」
手に取りバーコードを読み取ろうとするが、何故かその手が震えていた。思わず酢を落としてしまうのではと心配になり
「酢……気になるな」
声に出てしまっていた。
「ふぇっ!!??」
ガコッ!と酢をカウンターに落としたのに驚き、案の定と思いつつ何事かと橘京子の顔を見遣ると、顔を真っ赤にしながら体を震わせていた。口も小さくパクパクしていた。
「は…、い…今、す…きって……」
「ん…?酢?確かに俺は今激しくお酢の心配をしているが」
「へ?お酢…?……あ、お酢!お酢ですね!そうですよね!!」
恍惚とも取れる表情から一変、また慌てだした。何なんだこいつは?ここで俺は自らの小腹が少々物を欲しがっていることに気が付いた。
そういや昼飯食ってから何も口にしていなかったな…妹には間食を注意したが、俺は身体的にも精神的にもまた新たに成長を遂げる高校生である。
今此処で間食をしても夕飯が喉を通らないなどということは無いだろう。
まぁ今度妹にはこっそり菓子を買ってやろう。時間さえ開けば妹ももう忘れているだろうしな。
275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:25:16.34 ID:qhmgSncyO
「橘。そこの肉まんも一つ追加してくれ」
「はい、分かりました」
ようやく元に戻ったのか、手慣れた手つきで肉まんを袋に詰める。
「えぇと、御会計950円になります」
1000札を手渡す。
「50円のお返……ひゃあ!?」
50円玉はまるで自分の家に帰るかの如く、レジの細い所に入り込んでしまった。橘京子は必死に人差し指と中指を伸ばし、50円玉を取ろうと試みるがやはり取れない。
「んん……!もうっ!」
いや、そこまで無理して取らんでも…
「駄目なのです!いくら小さいお金でもキチンとしなければならないのです!」
そう言いつつ、取れたのだろうか、顔を綻ばせながら手を抜いた。
「やった…!やりました!取れましたよ!」欲しかった玩具を買ってもらった子供のようにツインテールを揺らし喜ぶ橘京子。知らない人間が見ればこの笑顔に大きな魅力を感じることだろう。恐らく俺もあんな出会い方をしていなければ惹かれていたかもしれない。
「改めまして…50円のお返しです、ありがとうございました!」
俺が店を出るまで橘京子は笑顔のままだった。家への帰途の途中、先程買った肉まんを食べようと口に含んだ瞬間……
「……甘い」
それは肉まんではなく、あんまんだった。
終わり
324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 22:35:16.68 ID:1daCTN1cO
橘 「キョンくん!今日はうんと言ってもらうのです」
キョン「うわ、今日も待ってたのか。それより今日はビーフシチューらしいんだが食ってくか?」
橘 「いいんですか?わたしビーフシチュー大好物なのです」
キョン「ああ。ただいまー」
妹 「おかえりキョンくん、あー!京子ちゃんだー」
橘 「こんにちは、おじゃましまーす」母親「あらいらっしゃい、ちょっと手伝ってくれる?」
橘 「はい、手洗ってくるのでちょっと待っててください」
翌日「今日こそうんと言ってもらうのです!」
キョン「悪い、今日はちょっと出掛けるんだ。ただいまー」
妹 「おかえりー、京子ちゃん、今日も夕飯たべてくのー?」
キョン「ああ、今日はお袋帰ってこないから橘に作ってもらってくれ。じゃ俺は出掛けるから頼んだぞ」
橘 「はい、いってらっしゃい」
妹 「いってらっしゃーい」
橘 「じゃ一緒に作る?」
妹 「つくるー」
橘 「おいしい?」
妹 「おいしー」
橘 「よかった、ご飯食べ終わったら一緒にお風呂はいろっか」
妹 「はいるー」
橘 「それじゃ、汲んでくるから」
[ゴシゴシ、ジャー]
橘 (これでよしっと、あれ?何しに来たんだっけ・・・ま、いっか)
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